シークヮーサーに含まれるナイアシン(ビタミンB3)

ナイアシンとは

ナイアシン(Niacin)とは、ニコチン酸とニコチン酸アミドの総称です。ニコチン酸はピリジン環にカルボキシル基が1個付いたものです。ニコチン酸アミドはニコチン酸のカルボキシル基がアンモニア(NH3)やアミン(第1級アミンR-NH2、第2級アミンR-NH-R’)と反応して脱水縮合(H2Oがとれてつながる反応)で-CONH2とか、-CONH-Rとか、-CONR(R’)になった化合物群の総称です。ナイアシンはビタミンB3でもあります。ヒトの代謝反応における酸化還元の補酵素として重要です。補酵素とは、アポ酵素(容器に相当するタンパク質)と合体してホロ酵素として触媒反応を行う際の触媒活性部位となる、微量でも体に不可欠な有機化合物です。本当の意味でのビタミンは補酵素として触媒反応に関与します。そういう意味ではビタミンCは本来の意味のビタミンとはいえません。

ナイアシン(Niacin)
ナイアシン

ナイアシンのIUPAC名

ナイアシンのIUPAC名はpyridine-3-carboxylic acidです。ベンゼン環の炭素原子の1つが窒素原子Nにかわったものはピリジン(pyridine)といいます。とても不快な臭いです。その窒素原子Nのところが1番になるので、そこからみて3番のところにカルボキシル基が付いたものがpyridine-3-carboxylic acidです。これがナイアシンのIUPAC名です。nicotinic acidは慣用名ですが、IUPAC名としても認められています。Vitamin B3でもOKです。

シークヮーサー100gに含まれるナイアシンはどのくらい?

シークヮーサー100gに含まれるナイアシンは0.3mgです。ほかの柑橘類を見てみると、きんかん0.6mg、ゆず(果皮)0.5mg、なつみかん0.4mg、いよかん0.3mg、グレープフルーツ0.3mg、みかん0.3mg、はっさく0.2mg、ゆず(果汁)0.2mg、レモン(全果)0.2mg、(缶詰)みかん0.2mg、かぼす(果汁)0.1mg、ライム(果汁)0.1mgとなっています。

柑橘類以外では、例えば、たらこ100gに50〜60mg、らっかせいの場合は17mg、豚レバーの場合17mgとなっていて、柑橘系よりかなり多く含まれていることがわかります。

よって、柑橘類にはナイアシンはあまり含まれていないといえます。シークヮーサーに含まれるナイアシンは、きんかん、ゆず(果皮)、なつみかんより少なく、いよかん、グレープフルーツ、みかんと同程度で、レモンよりは多いです。

タバコのニコチンはニコチン酸と同じ?

タバコに含まれることで知られるニコチン (nicotine) は、アルカロイドの一種の有毒物質で、ナイアシンとは別物です。無色の油状物です。nicotineと書きます。

ニコチン (nicotine)
ニコチン






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