シークヮーサーに多く含まれているノビレチン

ノビレチンはポリメトキシフラボノイド(PMF)の1つ

ノビレチンはポリメトキシフラボノイド(polymethoxylated flavonoid または polymethoxyflavonoid, 略してPMF)と総称される化合物群の一つです。PMFは主に果皮に含まれ、その含有量と割合は柑橘の種類によって異なります。代表的なPMFとしては、ノビレチン(nobiletin)、タンゲレチン(tangeretin)、シネンセチン(sinensetin)および 3,5,6,7,8,3′,4′-ヘプタメトキシフラボン(HMF)などがあります。3と3′の違いは、3の方がクロメン環の方の位置番号で、3′が(クロメン環に付いている)ベンゼン環の位置番号です。ダッシュ(′)を付けることで区別されています。

ノビレチン(nobiletin)
ノビレチン

タンゲレチン(tangeretin)
タンゲレチン

シネンセチン(sinensetin)
シネンセチン

3,5,6,7,8,3′,4′-ヘプタメトキシフラボン(HMF)
3,5,6,7,8,3′,4′-ヘプタメトキシフラボン

ノビレチンはシークヮーサーに断トツで含まれる有機化合物

ノビレチンはシークヮーサーに断トツで多く含まれている芳香族化合物で、次いでポンカン、カボスとなっています。シークヮーサー中のノビレチン含有量はポンカンの約2倍です。ノビレチンは通常は剝いて捨ててしまう果皮の部分に多く含まれているので、果実を皮ごと食べるべきです。通常のみかんのように皮を剝いて捨ててしまうのはかなりもったいないです。なぜならば、ノビレチンこそがシークヮーサー特有の有機化合物と言っても過言ではなく、私が冬によく食べる温州みかんにはほんの少ししか含まれていないからです。このようにノビレチンはシークヮーサーを特徴付ける代表的な有用成分です。私が自分でシークヮーサーを栽培しようと思ったのは、このノビレチンを手に入れるためです。ほかの有機化合物はほかの柑橘類にも含まれているので、九州でも市販の柑橘類を手に入れることはできます。しかし、シークヮーサーはそう簡単には手に入りません。自分で栽培できるものなら絶対それがいい思います。問題は気候ですが。






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